お気軽にお問い合わせください

TEL : 0263-87-0881

営業時間:平日9:00〜18:00

心と経営の力学 【No.9】 ものづくり補助金に対する素朴な疑問⑤「どうやって申請書を書けばよいの?」

ものづくり補助金に関して、お客様からよく寄せられるご質問にお答えします。最終回の今回は「どうやって申請書を書けばよいの?」です。 第3回目では採択されるポイントについて、第4回目では不採択されるケースの共通点について説明しました。 何となくポイントは分かったけど、具体的に申請書をどのように作成したらよいか悩んでいる方も多いのではないでしょうか? 事業内容の具体的な書き方については、公募要領の中に次のような説明があります。 基本的には、この内容に沿って記述すればよいのですが、具体的な手法についてもう少し説明します。 Step1:「審査ポイント」を押さえた必要情報を網羅的に収集・整理する まず、お勧めしたいのは、いきなり申請書を書き始めないことです。 最初から申請書の作成に着手すると申請内容の情報が不足したり、一貫性がなくなったり、といった問題が起きやすくなります。また作成に時間もかかります。 これらの問題をなくすために、第3回目で説明した「審査ポイント」を押さえながら、次のようなシートを利用して必要な情報を収集、整理していきます。  なお、このシートの各ブロックの情報は、審査項目と対応していますので、これらが全て埋まれば、審査項目が網羅できたことになります。もし埋まらなけば、さらに検討を進めたり、情報を収集します。 Step2:申請書の項目名(見出し)を決める 次に申請全体のストーリーを意識しながら「項目名」を決めます。最後に調整するので、この段階では仮決めで大丈夫です。 なおストーリーの基本は、第3回目で説明した次のような流れです。
1)課題:こんな事で困っているだよね → 2)解決策:当社の技術を使ってこんな方法で解決すると、こんないいことがありそうなんだよね → 3)市場規模:実際に既存客からの注文がこんだけ増えたり、あらたなお客さんもこんだけ増えそうなんだよね → 4)投資対効果:その結果、こんなに儲かって、投資もこのぐらいで回収できそうなんだよね。
この流れを意識しながら、例えば次のような項目名を設定します。 Step3:「申請書の項目」と「収集した情報」を関連づけて文書化する Step2で仮決めした申請書の項目名(見出し)と、Step1で収集・整理した必要情報を関連づけながら一旦配置します。次に、審査員が内容を端的に理解できるような図や表を差込みます。それから、配置した情報や図・表を確認しながら適正な説明文を作成していきます。 全て文章化できたら、全体の流れや各項目の説明内容を考慮しながら「項目名」を最終調整して完成です。なお「項目名」は、本の目次と同じで全体の流れを読み手(審査員)に端的に伝える重要な役割があります。しっかりと設定しましょう。 申請書の具体的な書き方については以上ですが、その他、申請書を作成する上で今年度留意する点が2つあります。 1つ目は、ページ数です。今年度より申請書のページ数が制限されました。具体的には、「様式1・2合わせて15ページ(別紙含む)」とあります。必須で記載する会社情報等がありますから、具体的な事業内容の説明で使えるページ数は7~8ページとなります。 2つ目は、文字サイズです。今年度より「10.5」ポイントに指定されました。具体的な事業内容の説明文はこの文字サイズで書く必要があります。 これらは、何れも審査のし易さに配慮した内容だと思われますので、絶対に厳守してください。 それでは今回のコラムはこの辺で終わりますが、具体的にどんな手順で作成すればよいかイメージが湧いてきたでしょうか? 申請書の締切り(5/8)まで1ヶ月を切りましたが、まだ時間は十分にあります。最後まで諦めずに頑張ってください。 なお、本日ご紹介した作成手順のPDF版はこちらにあります。個人利用に限り、ご活用ください。 【ご案内】 ものづくり補助金に「採択されるために」さらに理解を深めたい方へ ●H31年版の様式と要項に沿った、解説付きの「申請書の記入サンプル」を別途販売しています。実際に採択された申請書をもとに作成していますので、申請書の全体の流れ、項目名や図・表の差込み方、文章例など、より具体的に理解して頂けます。詳しくは、こちらをご覧ください。 ●全5回の「素朴な疑問に答える」シリーズでご紹介してきた内容も含め、「ものづくり補助金」に採択されるために絶対に抑えるべきポイントを豊富な事例を交えながら、詳しくご紹介するセミナーを4/19(金)に開催します。詳しくは、こちらをご覧ください。