心と経営の力学 【No.49】 「値上げのお願い」文章をAIで即席につくってみました
前回のブログでAIの活用をお勧めしたところ、部品製造業のW社長から次のような問合せをいただきました。
10月から最低賃金がまた上がるので、「製品の値上げをお客さんにお願いしないといけないんだけどAIで文章を作れるの?」
ChatGPT(AI)を活用すれば、すぐに草案を作れます。
実際に試した結果をご紹介します。
【ステップ1】(アイデア出し)
値上げをお願いする根拠(背景)としてどんな情報を含めるとよさそうか確認します。
なお、左側の緑色の四角内の「y」が私からの指示で、「@」がChatGPTからの回答です。
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【ステップ2】(文章の生成)
得られた回答も参考にしながら、値上げ根拠とする内容を決めます。また、お客さんの納得感を得やすいように、変化の程度を数値情報として追加しました。
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なお、ここで示す数値は、業界全体や市場全体の変化を示した方がよいこともあるでしょうし、社内の実績値をそのまま使った方がよいこともあるでしょう。
ちなみに、市場データは、ChatGPTでも纏めて生成してくれますが、ChatGPTの学習データは2021年9月までと若干古いので、最新データをもとに情報を生成してくれるマイクロソフト「Bing」や、グーグル「Bird」を使うことをお勧めします。
もちろん、これまで通り、検索サイトで調べてもよいですが、BingやBirdは複数のWEBサイト情報をもとに、最適解を次のようなかたちで提示してくれます。また、各情報の参照元となるWEBサイトも示してくれます。
※「直近3年間の日本の最低賃金の変化を教えて」に対する、Bingの応答例
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【ステップ3】(文章の改良①)
文章が少し堅い印象があったので、改良を指示しました。
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【ステップ4】(文章の改良②)
お客さんの理解を得られるように、社内努力にも取組んできた文面を入れるように追加指示しました。
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【ステップ5】(文章の改良③)
訪問して詳細説明を行う前提とし、さらに文章の改良を指示しました。
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ここまで、原案ができれば、あとは簡単に自分でアレンジできると思います。また、アレンジ後に、ChatGPTに「次の文章を校正して」と指示するのもありです。
この、ステップ5までの一連の作業に要した時間は10分程度で、各ステップの指示に対しては10秒もかからずChatGPTが答えを返してきます。
如何ですか、仕事の生産性や質が大幅に向上すると思いませんか?
このように、AIは、上手く活用すれば「優秀なアシスタント」、「大いなる"たたき台"生成マシン」になってくれます。
ちなみに、AIが人間の知能を超える転換点(シンギュラリティ)は、これまで2045年頃と予想されていましたが、人と自然な会話ができるChatGPTの出現によりこの流れが一気に加速しそうです。「2025年に前倒しされるのでは?」と話すコンピューター科学者も複数出てきましたが、私も現実味を感じます。
このため、先ずは、遊び感覚でもよいのでAIに触れてみることをオススメします!
なお、まだ敷居が高いという方は、今回のW社長と同様に、「こんなことできるの?」「これを試しに作ってみて!」という要望があれば、お気軽に連絡ください。
また、無料の勉強会も次の日程で予定していますので、もしよろしければ利用してくみてください。
【日程】
・9/21(木) 18:30~20:00
・9/26(火)18:30~20:00
・9/28(木)15:00~16:30
【開催場所】 Zoom (無料)
【定員】各回6名 (定員になり次第締め切ります)
※こちらのリンクから申し込みください。
AIを上手く活用することで、より人間らしい仕事が可能になり、時間を有効に使えるようになります。ぜひ、今のうちから少しずつ触れて、その可能性を探求してみてみましょう!
質問や感想などがあれば、お気軽にこちらまでメッセージください。